もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~
- 2021
- T1
- 0
- Japan
エリート警察官の北沢秀作は、裕福な家庭に生まれ、母を幼い時に亡くしたことを除けば、何不自由ない生活を送っていた。しかし、秀作は幼い時から、家庭の中で疎外感を抱えていた。なぜならば、教育者として有名な父・泰蔵は姉・知晶や兄・博文ばかりを可愛がり、自分に対しては常に冷たい態度をとり、姉や兄も自分に対して姉兄らしい愛情を向けようとはしなかったからである。 ある日、泰蔵は子どもたちを集め、「生徒の母親と不適切な関係となり、写真をとられ、ゆすられている」と打ち明ける。家族会議の結果、何故か秀作がその対策をとることになり、やむなく泰蔵の相手の女性が通う病院に忍び込むと、問題の写真が収蔵されたスマートフォンを盗み出し、海に投げ捨てる。その後も北沢家には厄介ごとが舞い込み、なぜか秀作がそのたびごとに対策に追われることになる。しかし、秀作は家族のしりぬぐいをするうち、父も兄姉も自分に愛情を注いでおり、不器用ながら自分をいたわってきてくれたことを実感していく。 しかし、秀作の平穏な日々は吉田邦夫という人物の出現で破られる。実は秀作と邦夫は赤ん坊の時に病院で取り違えられており、秀作は吉田家の人間
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- 日付 : 18-08-2021