しんがり~山一證券最後の聖戦~ - EPS 1
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1997年4月、山一證券常務取締役?梶井達彦は、業務監理本部本部長に就任する。業務監理本部とは「取引や業務の調査?把握と不適正行為の防止を目的とする部門」であったが、その実態は有名無実化しており、本社から離れたビルに居を構え、左遷社員が追いやられる"場末"と呼ばれていた。 梶井の異動初日に、大蔵省証券取引等監視委員会(通称SESC)の調査が入った。金融業界は、総会屋への利益供与問題が相次いでおり、山一證券にも捜査のメスが入ったのだ。 梶井は、営業考査部の花瀬、中西、秘書の蒲生に社内調査を指示する。ほどなくして監査部の瀧本と吉岡は、総会屋との関係を示す資料を発見する。会長の有原らはSESCの調査に対し余裕の表情を見せるが、副社長の片瀬だけは不安な表情を浮かべていた。梶井や梶井の同期である営業本部の林もまた、上層部が何かを隠しているのではないかという疑念を抱く。 8月、総会屋への利益供与が明るみとなり、旧経営陣が一斉に退陣、能見が社長に就任した。 監査部門は調査を進めようとするものの、どこの部門からもまったく協力が得られない。そんな中、8月にはお客様相談室長が何者かに殺害され、さら
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